活動レポート&里山便り
里山活動レポート: 馬頭
自称里山ガールのスタッフYです。
里山ガールであることを忘れるほどの引きこもりぶりですが
今年こそは!!自他ともに認める里山ガールを目指すべく!!
秋の里山体験に続いて冬も行ってまいりました!!
いつもお世話になっている栃木県那珂川町の那珂川町林業振興会の皆様のエスコート。
今回のテーマは"森であそぼう"というわけで、
というよりは、今回はカレーが食べられる!という有力情報に心躍らせて(笑)
小雪がちらつく山道を超えると....!!
晴れました!!快晴です。
お天気がいいせいかすでにたくさんの人が集まっています。
すでに炊き出しの準備が......!!
イベントスタートです。今日は、森林組合のみなさまが作ってくださった森の中の遊具であそび、
ご飯をたべてやじろべえとパチンコを制作、おやつにピザを焼きます、とのこと...
盛りだくさん!!
日陰の足元には霜柱が。久しぶりに見ました。
よく踏みながら冬、学校に行ったなあ~。
そしてみんなで移動した先に現れたのは、お手製のアスレチック!!
木登りの足掛かりや、ロープでできたブランコ、ジャングルジム!!わああああ!!
子供たち大はしゃぎです。
那珂川町林業振興会の小室会長も率先してブランコにのっています。
私も大人げなく恐る恐るのせていただきましたが、
普通のブランコとはちがって、樹に引っかかっているのでたわむたわむ!!
ふわふわゆらゆらとしていてとても気持ちがよく、わああ~と大声ではしゃいでしまいました。
おままごとをする女の子たち。なにやらいろいろ集めてお部屋づくりにいそしんでいます。
池が凍ってスケートリンクのようになっています。氷の上でもこどもたちは走り回ります。
そうこうしているうちに体もぽかぽかになったところでお待ちかねのおひるごはん。
地元の皆さんがおばあちゃんを中心にして毎回絶品ごはんを作ってくれます。
今日はカレーライス。
お釜で炊き立てのご飯、外で食べると何倍もおいしいです。
ふう。やっぱりおかわりいただいちゃいました。
おなか一杯になったところで次はやじろべえとパチンコづくり。
里山から材料を手に入れて、それぞれが好きなように組み合わせて作ります。
さてー、バランスをうまくとれるかな.....とついつい熱中してしまいます。
どうでしょう。微妙な傾きもご愛嬌。腕が木の枝でそれぞれ個性的なやじろべえになりました。
大人も夢中になっています。
そうこうしているうちに陽もかげって、火の元からもう離れられなくなり
地元の皆様の井戸端に入ったり。
どこからきたの~?東京からきたの~?いやあ東京からも来てもらえるなんてうれしいわあ~
だなんて、おばあちゃんが喜んでくれるもので、それだけでこちらもうれしい気持ちになります。
そしてお楽しみのおやつターイム!!まってましたのおやつタイムです。
準備していただいていた生地をこねこね広げて、鉄板でやきます。
うすーくうすーく伸ばさないとこげてしまうのです。それぞれさまざまな形になります。
お好みで具をのっけたらピザのできあがりです。
コーンがすきだからコーンだけのっけるの!と張り切る女の子や
それはこぼれるでしょってくらいに欲張って具をのっける男の子。
みんなそれぞれ自分らしいピザができあがります。
できたぜっ!!と自信満々のようです。とっても嬉しそう。
今回もごちそうさまでした。おなかもいっぱい。はしゃいで胸いっぱいです。
何よりもこんなに人を迎えるたくさんの準備を、自分たちも楽しんで
毎回全力でエスコートしてくださる皆様が本当に大好きです。
この風景は全然あたりまえのものじゃないんです。
日々森のお世話をして、人が入れるようにして、やっと明るい森になるのです。
写真で見るとものすごく見慣れたごく普通の景色に見えるかもしれませんが、
管理されていない森はこんなにきれいじゃありません。
何気ない美しい風景をささえるひとたちがいて、きてくれてありがとうと言われるだなんて。
こんな上等のおもてなし、そうそうあるものではありません。
寒空の下こころがあったかくなるような一日をありがとうございました。
お預かりしたドングリ貯金を次の2つの事業に使わせていただきました。
1.100年生のスギ林の間伐に使用させていただきました。
大きな灌木などが生えていたのを刈り払い、30パーセントほど間伐しました。
2.3年生のコナラの山の下刈に使用しました。
現在は下草が生えてきています。
ありがとうございました。
去る8月3,4日に栃木県那珂川町で開催された都市と里山の高校生の交流会に参加
してきました。
この交流会は、神奈川県の二つの高校と栃木県那珂川町の高校の計三つの高校の
生徒約30名が那珂川町に集い、川遊びや間伐などの里山体験を通して交流すると
いう取り組みです。
その交流メニューの一つに、那珂川町の植物を使って5×緑ユニットをアレンジ
したモニュメントを製作するというのがあって、そのモニュメント製作のサポート
として行ってきました。
・モニュメントのユニットと那珂川町の植物
このモニュメントは今回の活動の記念として、集った高校生達が一緒に作り、
そして参加した三つの高校の敷地内に設置して、夏以降もそのモニュメントのそ
ばを通るたびに、那珂川町での交流やそのメンバー達を思いだせるようにしたい
という思いが込められて製作されました。
ユニットの上面には那珂川町の苗木や野草に加えて、地元を流れる武茂川の河原
の石や間伐作業で発生した木っ端等も一角に置いて、那珂川町の森や川や人々を
シンボリックに現したいという工夫がなされていました。
はじめてユニットを製作する高校生達の眼差しは真剣で、植物の配置や河原の石
や木っ端の使い方など、みんなで相談しながらあれこれ試行錯誤を繰り返して決
めていました。
中には、"花の咲く植物はどれですか?"とか"この木はどれくらい大きくなる
のですか?"など、植物に興味を持って質問してくる生徒もいました。
普段、植物に触れるという経験がほとんどない高校生達が、植物の姿形を熱心に
観察したり、季節変化や経年変化に思いを馳せ、ユニットを作っている姿はとて
も感動的でした。
〈追記〉
コンクリートで囲まれた都市で生まれ育ってきた神奈川の高校生達が、
過敏に(ちょっと病的なほど!)小さな虫に拒絶反応を示しながらも、
"なんか~ごみごみした地元に帰りたくないよね~! 将来、こんなとこに住み
たいね~!"などと話しているのはとても印象的でした!
5×緑の里山ネットワーク馬頭の森と同じ栃木県で、オオタカの保護活動や自然保護に
後の地域振興に関する学習会(ミニシンポジウム)を開催します。
学習会では、猛禽類の専門家も参加しますし、
どもたちから報告があります。
また、3月5日には東京・立教大学で、
ウムも開催します。こちらは、
どちらのイベントも詳しくは下記のチラシをご覧ください。
2月20日 学習会「サシバに学ぶ - サシバはなぜ選んだのか」 (市貝町町民ホール)
3月5日 シンポジウム「サシバの繁殖期の生態と生息状況」(立教大学池袋キャンパス)
「冬の里山体験」のイベントが開催されました。
天気にも恵まれ、とても楽しいイベントとなりました。
イベントの内容は次の三つでした。
・シイタケ植菌体験
・鳥小屋体験
・落ち葉掻き体験
これに加えて、昨年11月6日に開催された「どんぐり交流会」
鑑賞しました。
●シイタケの植菌体験
90cmの長さにカットされたコナラとクヌギにナメコ用のヤマザ
160本のほだ木が用意されて、
いう作業です。
まずはドリルでほだ木に穴を開ける方法を教えていただきました。
・みんな真剣な眼差しでやり方を聞いています。
・はじめて使うドリルも上手に使いこなして穴を空けていきます。
・シイタケの種駒です。木片に菌を繁殖させたものです。
・シイタケは「にく丸」という品種です。
・ドリルで穴を開けたところに種駒を差し込みます。
・差し込んだ種駒を木槌で叩いて打ち込みます。
・子供達も真剣に作業に取り組んでいました。
・種駒を打ち込んだほだ木は、
●鳥小屋体験
次は伝統行事「鳥小屋」の体験です。
・鳥小屋と団子を刺して飾るためのミズキの枝
これは小正月に行われる火祭り「ドンド焼き」
ドンド焼きは、村の道祖神のお祭りと結びついている行事で、
村境いなどにある道祖神の像のそばに竹柱を立て、
そして子どもたちが中で食事をしたりしたあと、小屋に火を放って門松やしめ縄などの
正月飾り、
馬頭では「トンボ団子」(繭玉団子)を焼いて食べますが、これを食べると一年間無病息災で
過ごすことができるという言い伝
この時に作って燃やす正月小屋が「鳥小屋」なのです。
子どもたちは小屋の中で鳥追いの歌を歌って、農作物を食べてしまう悪い鳥を
追い払うというのがそもそもの起源
今回の体験では、「トンボ団子」をつくり、
その後にご馳走になりました。
・食紅で赤や緑、黄色などに色づけした米粉で団子を作ります。
・ミズキの枝に刺して飾ります。
今回鳥小屋は燃やすことなく、小屋の中で昨年の「
・
●落ち葉掻き体験
3つめの体験は「落ち葉掻き」です。
雑木林で落ち葉を集めて堆肥を作るのです。
元々今回のイベント会場一帯では、たばこの生産が盛んで、
その苗を育てる温床づくりのために落ち葉掻きをしていたそうです
今回はかつてのたばこの生産農家で、
ご指導いただきました。
・先生方です。
・
・
・林床がすっきりしているので落ち葉が集めやすくなっています。
落ち葉掻きは重労働なので、
が、その技が凄かったです。
・熊手を使って足下に落ち葉を掻き集めて締め固めます。
・締め固めた落ち葉を二人一組になって大きな固まりに束ねます。
・束ねた落ち葉を二段重ねにして山から下ろしていきます。
・参加者も背負って重さを体験しました。
落ち葉は雑木林の中で、
つくり、
・大勢の作業だったので、
落ち葉掻きが終わって山から降りて、
無事に発芽したので、この苗を使ってどんぐりキューブをつくり、都会に住むひとたちに
里親になってもらおうというイベントが、馬頭の森で開催されました。
昨年のイベントレポートはこちら
https://www.5baimidori.com/satoyama/activity/200912-post-17.html
発芽したどんぐりの苗に関するレポートはこちら
https://www.5baimidori.com/satoyama/activity/201008-post-30.html
気持ちよい秋晴れの土曜日、馬頭の子どもたち、林業振興会の皆様、東京からの
参加者たちが集合し、まずは来年に向けてのどんぐりポットづくりからはじめました。
今年はどんぐりが落ちるのが早かったので、馬頭の皆さんが事前に拾っておいて
くださったどんぐりを、来年の春に発芽しますように・・・と願いを込めてポットに植えました。
子どもたちは2年目なので、ずいぶんと慣れた手つきでポットを作っていきます。
東京からの皆さんも、ポットづくりから参加されました。5×緑のワークショップを
イベントで何度か開催してくださっている、新宿フラッグスビルの方も、里山活動のことを
もっと知りたい、と参加してくださいました。
どんぐりポットを作り終えたあとは、皆で里山を散策して、林業振興会の皆さんに
伐採の現場を見せていただきました。実際にチェーンソーを使って木を切り倒す
迫力の現場を、都会からの参加者たちは息を呑んで見つめていました。
戻ってくると、里山の秋の恵みをたっぷり使ったご馳走が用意されていました。
今回も、林業振興会の奥さまたちによる、手作りのお昼ごはんです。
手作り蒟蒻、豚汁、栗おこわのおにぎり、ゆず味噌、どれもこれもおいしくて
歓声が上がっていました。このとき配られた割り箸は、日光杉の端材を有効活用して
つくられたもの。国内の木材の需要を高めて林業を支えていくためにも、こうした
割り箸がもっと広がると良いですよね。
お腹もいっぱいになったところで、メインイベント、どんぐりキューブづくりです。
子どもたちは、昨年それぞれが大切に発芽させてポットを持って集合します。
皆、愛しそうに苗を眺めていました。苗をキューブに植え替えて、コケを飾って
小さな里山をつくります。
できあがったどんぐりキューブを手に、はいチーズ!
ちょっと照れている馬頭ボーイズです!
都会に持ち帰られたどんぐりキューブたちが無事に育ち、大きくなってきたら
いつか馬頭の森に里帰りすることもできるかもしれません。どんぐりキューブは
里山と都市をつなぐメッセンジャーなのです。
イベントの最後は、馬頭を拠点に音楽活動をされている岡倉ゆかりさんのミニ・コンサート。
気持ちよい秋の風と、岡倉さんのやさしい歌声につつまれました。
途中、子どもたちが楽器をたたいて参加する場面も。
懐かしい唄は、皆で一緒にうたいました。
最後にフラッグスの熊谷さんからご挨拶をいただき、里山を守るという活動も
実はそんなに難しいことばかりではなく、身近なところから、できることから
やっていけば良いということがわかりました、とお話していただきました。
チーム5×緑では、これからも都市と里山をつなぐ企画を色々と考えていきたいと
思っています。ぜひ、機会をみつけて参加してみてください。
きっと何かのきっかけになると思います。
馬頭ボーイズもお待ちしています!
「生物多様性とちぎシンポジウム」が開催され、
里山ネットワークの佐藤昭二さんがパネリストとして参加されました。
佐藤さんは「これからの里山の活用法について」というテーマで、
5×緑と連携した里山での活動について、
昨年5×緑が作成したDVDや活動状況の写真を用いて発表しました。
DVDの内容は、神奈川県の高校生達が5×緑のユニットの製作体験をしてから
栃木県那珂川町の里山に出掛けて、地元の高校生達と一緒に草刈り体験などをして、
農家民泊して、さらに神奈川の学校に戻ってから感想を話し合うというものです。
・このDVDがものすごい反響でした!
・パネリストの一人は「観ていて涙が出そうになりました!」と感動していました。
・また他のパネリストやシンポジウムの参加者から「是非このDVDを購入したい」
という声も寄せられました。
また、活動状況の写真では、里山の植物を活用して作った5×緑ユニットや
5×緑へ植物を提供するための管理活動、地元の子供達に関心を持ってもらうための
ドングリポットづくりなどが紹介されました。
・実際にドングリキューブを持って活動内容を解説
発表の中では、とりわけ都市緑化と連動した里山の管理活動の推進ということが、
これまでに例のない画期的な取り組みとして関心が持たれ、
他のパネリストからも「興味深い取り組み」として様々な質問がありました。
パネルディスカッションの最後も5×緑が取り上げられ、
「面白い取り組みが進められている」として締めくくられました。
佐藤さん、本当にお疲れ様でした。
・里山ユニットやドングリキューブ、森のクラフトの作品達も会場を演出しました。
・シンポジウム終了後はたくさんの人達が撮影していました。
(レポート: 矢澤光一)
資金49,200円は、2010年6月8日に里山本舗の佐藤昭二さんにお渡ししました。
佐藤さんから、活動資金の活用について、こんなレポートが届いています。
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先日預かりましたドングリ貯金ですが、今年植えつけた
1.5haのナラ山の下刈の費用の一部に使わせていただいています。
ご存じのように下刈は、植えつけた木の苗が草や灌木、ツルなどに
よって生長を阻害されないよう、それらを人為的に取り除いてやる
行為です。草などの生長やそれらに対するダメージなどを考慮して、
この暑い時期に行います。作業は、暑さのため午前5時から午前11時30分
ごろにかけて行います。林業の中でも過酷な仕事で、2~4リッターの水分を
摂取しながらの仕事となります。また、ハチやマムシ、ケムシなどにも気をつけなくては
なりません。この下刈を何年か続けることによって、人の手で植え付けされた木の苗は
無事生長することができます。
イベントが開催されました。
詳しくはこちらをご覧ください。
https://www.5baimidori.com/satoyama/activity/200912-post-17.html
そのときのポットは、馬頭の子供たちひとりひとりが持ち帰り、大切に水やりをして
育ててくれた結果、この春に無事に芽吹き、すくすくと育っています!
子供たちの笑顔、とてもいいですね。
5×緑では、このどんぐりの苗で、どんぐりキューブをつくりたいと思っています。
せっかくなので、都会に住む子供たちにつくってもらえたら・・・
馬頭の子供たちから、都会の子供たちへ、どんぐりキューブは里山からのメッセンジャーです。
参考リンク:
※どんぐりキューブプロジェクト
※コラム:誰のための緑?
刈り払い・講習会が馬頭の森で開催されました。
森の管理をボランティアで進める「森すま」の皆さんの技術習得のために、5×緑の里
参加者はほとんど初心者ばかりの16名。
「森すま」のメンバーと、森づくりの活動に関心のある大地を守る会職員有志の皆さまです。
「森すま」では、筑波山麓で1.3haの森を借り受けて、生産者の方々とともに整備を進めており、
今回の講習では、その活動にあたって安全に作業するための機械(刈払機、チェーンソー)の
基本的な使い方、作業方法を学びました。
佐藤さんからは「皆様とても熱心で、積極的で、時間が足りず、今度は1泊でということで
解散しました」というお便りが届きました。
今回の講習会は、「栃木県森林組合連合会主催の林業就業希望者講習会で佐藤さんが
実現しました。 佐藤さんや馬頭の森の叡智が広く生かされていくことは
大変うれしいことです。
※ご参考:森と木の住まいづくりフォーラムの概要
従事者も年々高齢化が進んでいます。一方、住まいに目を向ければシックハウス
が社会問題となり、その健康被害が各地で報告されています。このような状況を
前に、「日本の森を守っていくこととは」、「安心できる住環境とは何だろう」
ということをきちんと考え、森と家をつなぐ活動として一歩ずつできることから
取り組んで行きたい、というのが森すまの活動テーマです。
5×緑の里山ネットワークである、馬頭の森の佐藤さんや奈良さんたち地元の林業振興
会が主宰する里山イベントを、ちょこっとだけ5×緑がお手伝いさせてもらいました。
*イベントの様子は「活動レポート&里山便り」11月30日アップでも紹介しています。
このイベントの中で、地元の子どもたちにどんぐりキューブを育ててもらおう!という
企画がありました。
山で拾ったドングリをポット苗に埋めて、発芽した苗を育ててもらおうというもので
す。
うまく育った苗は、私たちが引き取って、「どんくりキューブ」につかわせてもらう
計画です。
https://www.5baimidori.com/satoyama/donguri.html
チーム5×緑の矢澤さんにドングリのお話や植え方を教えてもらって、みんなで一生懸
命植え付けてくれました。
うまく芽が出てくれるかな。
春が待ち遠しいですね。
矢澤さんからどんぐりのお話や作り方を教えてもらい(みな真剣です!)、さっそくポットに土(アクアソイル)を詰めます
アクアソイルをぎゅぎゅっと転圧し、矢澤さんにチェックしてもらいます
一つ一つ丁寧にどんぐりを蒔いています
作り終えた子供たち 自分のものが分かるように葉っぱを乗せてマーキング
へでかけました。
「馬頭の森」では、2008年春から5×緑が里山の管理委託を行っています。
今回の訪問の目的は、都市緑化に生かす里山の植物の材料供給を目的とした里山管理
の方針について話し合おう、というもの。
2008年春からスタートした里山の管理委託も2年目を終え、その経験から来年以降の管
理の方針を決めたいということで、管理をお願いしている里山本舗のみなさん、そし
て慶應大学との共同研究(三井住友銀行助成)で2008年からフィールドで調査を担当し
ていただいている日大生物資源科学部の大澤先生が現地に集合しました。
初日の15日は、地元の林業振興会主催のイベントがあり、青空の下で地元の皆さんと
けんちん汁を味わったり、木の実を使ったクラフトづくりなどを楽しみました。
その間、大澤先生は里山ネットワーク周辺で在来植生の残っている場所を走査。
翌日は、朝から「馬頭の森」でミーティングをし、現地を歩きました。
大澤先生からは2年近く続けられた植生調査の中間報告がありました。
「馬頭の森」では約400種の植物が確認され、帰化率も7~8%と、馬頭が豊かな里山で
あることがわかりました。中には、希少種も確認されています。
また、都市緑化のために今年植物を採取しましたが、その復元状況の中間報告もあり
ました。
それによると、比較的回復の早い箇所もありましたが、法面は表土、植物の出現種数・
緑被率とも回復しにくいようです。
5×緑が管理委託をしているフィールドも同様に復元は芳しくなく、当初予想していた
よりも植生の回復には時間がかかりそうであることが明確になりました。
このため、林床の植生が豊かな場所を新たに管理地として加え、これまでの管理地に
ついては、多様な植生に復元できるよう人手をかけて「育成管理」してはどうか、と
いうことになりました。
今回の貴重な話し合いを元に、来年以降の「馬頭の森」の管理計画をまとめる予定で
す。
地元の方と手作りのお料理を囲んで
"美しの森"で木の実を使ったクラフトづくり
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管理委託地の"馬頭の森" 復元状況や林床植生などを確認。色彩の移り変わりが多彩なハゼノキ。
この足跡は・・イノシシです!根を食べたのでしょうか?穴を掘った跡もありました。
様々な色や形の馬頭の森の落ち葉 木の実で作ったオーナメント
地元の馬頭高校生徒会の皆さんと一緒になって馬頭の森の草刈りを手伝ってくれました。
地域の農家に宿泊しての2泊3日の里山訪問。
心温まる交流が生まれたようです。
最終日には、再び横浜に戻って、グループごとに体験報告会をしました。
それぞれに里山の植物や環境、そして人に思いをいたす夏になりました。
このプログラムは、三井住友銀行助成による慶応大学との共同研究の一貫として行われました。
ご協力いただいた日本大学生物資源科学部及び那珂川町役場、教育委員会に深謝いたします。
当日の詳細レポートは以下のページからダウンロードしてご覧ください。
https://www.5baimidori.com/satoyama/keio_ryokuiku.html
10月25日、5×緑里山ネットワーク「馬頭の森」を訪問しました。
日大・慶応の学生さん2名と玉井で現地入り。
前回の訪問(7月)とは風景が一変、紅葉の季節です。
佐藤さん宅でお母さん手づくりの山の幸ランチをごちそうになった後、日大の学生さんは表土採取跡地のモニタリング調査のためフィールドへ、慶応の学生さんは馬頭へIターンした方へのヒアリング調査のため町へ、そして私は里山の食文化、季節の里山料理についてお母さんにヒアリングいたしました。
日大の学生さんのモニタリング調査の様子。
学生さんによると佐藤さん宅にほど近い草地では、約190種ほどの植物が見られるとのこと。
キノコの季節です。
伐採したクヌギのほだ木で育ったしいたけ。一雨降るとあっという間にこのサイズに。
しいたけはクヌギ、なめこはサクラのほだ木がおいしいものができるそう。
シイタケ原木の切り出し作業の様子はこちら
https://www.5baimidori.com/satoyama/activity/200711.html
秋の野菜満載の山の幸ランチ
大澤先生(慶應義塾大学非常勤講師)と日大および慶応の学生さんたち"落ち葉かき応援隊!"が、アゼターフ採取予定地を熊手でさらってくれました。
新幹線組は田瀬さん、鎌田さん、宮田さん、宮垣の4名。
矢澤さんはユニット3基を荷台に乗せて車で馬頭入り。
現地にて佐藤さんご一家に迎えていただき、奈良さんも合流。加えてNHK宇都宮局のスタッフさんが4名ととても賑やかな1日となりました。
アネックスでお手伝いするにようになってもう5ヵ月ほどですがこれまでお話で伺うことしかできなかった馬頭の森、
佐藤家の絶品里山料理、田瀬さんをはじめとするチーム5×緑の皆さま方とのご対面など、盛りだくさんの1日で身も心もスポンジのようになって、沢山のことを吸収してこれた気がしています。 素晴らしい体験でした。
当日の簡単なレポートになりますが、NHKの取材を交えつつアゼターフの生産状況、森の植生状態の確認を行い、田瀬さんからは今後の生産や里山管理について指示をいただくことができました。
また、鎌田さんもプロジェクトに使用する畦の状態、採取場所等の確認を行いました。
現地の佐藤さん、奈良さんとの連携も深まったと思います。
チームの皆様、大変お疲れ様でした。
私は里山体験の一貫として計画中の「佐藤家の里山料理教室」の下見と称して、おいしいランチを食べることに集中しておりましたが恵比寿広尾あたりで何万円だしても食べることのできないとても貴重な里山のご馳走に、お腹も心もひたひたに満たされ、このレシピをぜひとも都心で暮らす仲間たちにも伝えていきたい!と強く思いました。
佐藤さんにはまた改めてお願いさせていただきたいと思います。
ちなみに、佐藤さんからいただいた玄米を炊いてつくったおにぎりを朝ごはん代わりに行きの新幹線の中で食べたのですがモチモチで最高でした! ありがとうございます。
私は高知の山に囲まれた田舎育ちにも関わらず、植物のことを知らなさすぎてお恥ずかしい限りなのですが、これを機にひとつずつでも、葉の色や形から名前がわかるようになりたいと思いました...
伐採前の仮払い後の写真
2007.7.18 2007.11.30
伐採後の写真
2008.3.5
下刈り前の写真
この日初めて慶応大学と日本大学生物資源科学部の合同チームが「馬頭の森」に入りました。
フィールドを歩いて植生調査を開始。今後の研究の組み立てへ向けて現況把握を行いました。
里山ネットワークの佐藤さんのお宅では、お母さん手づくりの山菜料理がお皿に満載で、思わずみんな写メでパチリ。山の幸を思う存分堪能しました。
おみやげのタケノコもおいしくいただきました。
慶応大学共同研究の一環としてスタート予定の里山の調査の事前フィールド踏査を目的に、
日本大学生物資源科学部の大澤先生が馬頭の森にいらっしゃいました。
馬頭の佐藤さんご一家や奈良さんも顔合わせ。
和やかにみんなで山を見て歩き良い1日になりました。
今日のおみやげは佐藤さんの山で採れたシイタケ。
「山のアワビ(佐藤さん曰く)も宣なるかな」のおいしさでした。
まずは1.5haが対象となります。
継続的に手入れを行い、植生の回復を待つ予定です。
<雑木林の管理 シイタケ原木の切り出し作業>
№1
・植栽後約30年を経過したコナラを主体とした雑木林。樹高は平均12~15mで、高い木で20m程度に達しています。
・シイタケの原木用(原木:原料・材料となる木)には20年前後に伐採するのがよいとされており、概ね15~25年周期で伐採。その理由として、20年生前後に伐採するとその後の萌芽がよい、原木としての取り扱いが手頃なサイズになるなどが上げられます。
・この林は下刈りなどの林床管理をほとんど行ってこなかったため、林床にはアズマネザサが繁茂し、他の林床植物は貧相になっています。
№2
・刈払機による林床管理の状況。伐倒した後の原木採取作業を効率的に行うために林床を整理する必要があります。
・笹を刈る時は、笹刈り用の刃を取り付けて作業します。丸一日刈払い作業を行う時は替え刃を10枚ほど持参し、頻繁に取り替えて作業します。
・植栽後あるいは伐採後10年間の下刈りと落ち葉掻きなどの管理を継続することが次の原木育成のために望ましいとされています。
№3
・下刈り後の林床の状況。アズマネザサが倒れ原木採取作業がやりやすい状況になりました。
・植栽密度は概ね2m間隔で、2,000~2,500本/ha程度です。
№4
・チェーンソーによる伐倒作業。
・倒す際には幹に傷が付かないように、妨げとなる木がなく倒れやすく、かつ搬出しやすい方向を見極めてチェーンソーを入れます。
・シイタケの菌は樹皮と材の間に広がっていきます。そのため、樹皮を傷つけてしまうと菌の繁殖に影響を与えてしまうので、このことに留意して倒す方向を決めているのです。
№5
・原木採取作業の下準備。シイタケ原木は長さが90㎝(三尺)に統一されているので、90㎝間隔で印を付けていきます。1本の木からだいたい10本の原木が採取できれば良い方と言われています。
・シイタケ生産農家は機械を使って菌の種駒を入れる穴を開けるため、原木はまっすぐで規格(太さ)が統一されていることが求められます。そのため、幹径が6㎝以下の細いものや20㎝以上の太いもの、曲がった部分、太い枝の付け根の部分などは排除されます。写真中の幹の手前に「×」と記されている部分は排除の対象です。
・因みに太い原木は肉厚でおいしいシイタケができ原木も長持ちするのですが、菌がまわるのに時間がかかること、重くて扱いが大変なことなどの理由から生産農家からは排除されます。
№6
・90㎝に玉切りしている様子です。
・玉切りとは「切り倒した立木の幹を太さ、曲り欠点の有無、用途によって最適の長さに切ること。」(広辞苑)です。
№7
・90㎝に玉切りした原木です。
・シイタケ生産農家が求める曲りのないまっすぐな原木です。
№8
・玉切りした原木を搬出しやすいように集めたところです。太すぎたり曲がっていたり、細すぎるところは脇に置かれます。
・出荷できる原木は幹径が6㎝~20㎝が目安です。
№9
・原木を山から搬出するためにジムニーに積んでいるところです。
・広い林道が整備されているところや起伏が緩くアクセスしやすいところでは2tトラックや軽トラックなどで搬出しますが、ここは起伏のある山の中のため、悪路に強いジムニーで搬出しています。
・幹に傷をつけないように手作業で丁寧に扱います。
№10
・積み込み完了。運搬中に原木が落下しないようにロープで結束しています。
№11
・搬出対象とならなかった幹をまとめて置いたところです。
・太すぎるものは、家庭用にシイタケを生産する原木として利用されたり、パルプ原料のチップ材として搬出されます。また、稀に太い原木を利用してシイタケを生産する農家に出荷されることもあります。
・なお、チップ材として出荷する場合は、10tトラックの荷台に横積みできる2mの長さにカットして搬出します。
№12
・細い幹の先端や切り落とした枝を集めたところです。
・かつてこれらは燃料として利用されていたために山から持ち出されていたのですが、現在は燃料としての利用がないため山に放置されます。3~5年もすると朽ち果てて山の肥料となります。
№13
・山から下ろした原木を搬出用のコンテナーに積み替えます。これも一本一本丁寧に手作業で行います。
・原木は水分を含んだ状態なので結構重量があり、幹径によってそろぞれ以下のような重さになっています
幹径:重さ
6㎝:約 5kg
10㎝:約10kg
15㎝:約18kg
20㎝:約20kg
№14
・全てのコンテナーに原木を積み込んだ状態です。
・1回の運搬でコンテナー18基を運び出します。
№15
・一つのコンテナーに概ね70~100本ほど積み込めます。原木が細いものばかりの場合は120~130本の積み込みが可能です。
№16
・原木積み込み用のコンテナーには、コナラ以外にミズナラやクヌギが間違って混入しないようにこのような注意事項が記載されています。
・シイタケ生産農家がコナラだけを希望していることが伺えます。
№17
・コナラの樹皮です。
・樹皮は灰白色で、縦に不規則な裂け目があるのが特徴です。
№18
・クヌギの樹皮です。
・樹皮は灰褐色で、やはり縦に不規則な裂け目がありますが、コナラに比べて入り組んで複雑です。
・クヌギは樹皮が剥けやすいためにシイタケ生産農家からは敬遠されます。
№19
・原木を積めたコンテナーを運搬用のトラックに積み込んでいる様子。
・原木の詰まったコンテナーをトラックに積みながら、空のコンテナーを下ろして次の出荷の準備をしていきます。
№20
・18基全てのコンテナーがトラックに積み込まれた様子です。
№21
・シートを被せて出荷の準備OKです。
№22
・出荷後は次の出荷のためのコンテナー18基が準備されています。
№23
・原木が搬出され、切り落とされた小枝や出荷できなかった太い幹や曲がった幹が整理された後の雑木林の状況です。
・この後、次の原木採取の20年後に向けて樹林管理を行っていきます。
・具体的には、翌年たくさん萌芽してきた枝の中から、力強くかつ伸びている方向の良い枝を3~5本程度選出して他を除去し、残した枝を育てていきます。
・その残した枝が太陽の光を十分に浴びてよりよく成長できるように下刈り管理を5~10年継続して行っていきます。
№24
・原木を採取した雑木林の隣のヒノキ植林の状況です。
・5×緑と連携した栃木の森では、雑木林だけではなく、スギ・ヒノキの植林も適正に間伐等の管理を行って健全な樹林を育成しています。
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