緑の質〜日本の在来植物


1在来と多様性

わたしたちの多くが、自然に優しさを感じる風景があります。
畦道や原っぱに咲いていたスミレやタンポポやハコベやアザミ。山で採ったアケビやクワの実。
街でも、田舎でも、ほんの数10年前までは、わたしたちの暮らしのそばに寄り添うようにいてくれた草や木たちが、いつの間にか姿を消してしまいました。
わたしたち日本人は、身の周りのたくさんの植物から、それぞれの季節の風情や移ろいや、時には自然の理(ことわり)を感じとり、独特の感受性を育ててきたのではないかと思います。

けれども今は、都会は、蓄熱するコンクリートに覆われてヒートアイランド化が進み、土はなく、植物相も単純で、かつての多様な植生は失われてしまいました。地方も田畑の放棄や農薬、山の管理の人手不足などで、かつての豊かな環境を保つことが難しくなっています。

5×緑は、昔からの緑を取り戻して、都市(まち)に草や木と共に暮らす楽しさを広めることを大きな目的にしています。
また、そのために、できるだけ自生種を大切に、在来の植物を使うことを心がけています。
いく種類もの多様な植物が共生する里山の植生にならって、なるべく多くの植物を混植しています。


2都市と里山の環

里山の豊かな植生は、人が森や田畑の手入れをすることで守られてきました。特に草花は、人の手で草刈りをしなければ維持することができません。
5×緑は、里山で森づくりをする人々と協力し、そこで育った草花を供給してもらうことで、里山環境の保全に役立とうとしています。
都市で生活をする人々が緑を楽しむことが、里山の植生を守ることにつながる、そんな都市と里山のつながりをつくりたいと思います。


35×緑の植物

里山ユニットの植栽例

  • 5×緑「里山ユニット」の植栽は、在来の植物を中心に構成しています。
  • 5×緑の「里山ユニット」は、シラカシやアラカシ、コナラ、ウツギ、ヤマブキ、ヤマツツジ、イロハモミジ、ヤマザクラ、クマシデなどの中・低木、ツワブキ、ヤブラン、コバギボウシ、ホトトギス、カワラナデシコ、キキョウなどの草本を混植している。
テイカカズラ シラカシ コナラ ヤマブキ ヤマツツジ

個人邸の植栽例

面積 約110㎡
施工内容 フトンカゴを使った植栽基盤
緑化土塁
緑化フェンス
緑の階段
植栽
在来種を主体に約100種
ウメ  カキ  クリ  クワ  タブ  ウバメガシ  ヤブツバキ  イヌビワ  シロダモ  ヒトツバタゴ  ニワトコ  イボタ  マサキ  ヒサカキ  キハギアキグミ  アオキ  タマアジサイ  ガクアジサイ  アラカシ  イチジク  ウツギ  エゴノキ  ガマズミ  クワ  コナラ  サンショウ  シャリンバ  スダジイ  センダン  タラノキ  ダンコウバイ  チャノキ  トサミズキ  ネズミモチ  ヒメユズリハ  フヨウ  ムラサキシキブ  ヤブニッケイ  リョウブ  テリハノイバラ
側面植物
テイカカズラ  ノシバ  アゼターフ(野の花の植生マット)

4植物カレンダー

主な植栽を月や二十四節気ごとにまとめた「植物カレンダー」をご覧いただけます。

5×緑の主な植栽:植物カレンダー(PDFダウンロード/5.6MB)

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