恵比寿日和
2017年
クリスマスに本が届くのは、とても時宜にかなったことのように思えます。
(たとえそれがAmazonでも)
今年はこの2冊。
NATURE FIXと ジェフリー・ディーバーの新作。
周りに本を進めてくださる方がいるのは幸運です。
そうした本はたいて新しい扉を開いてくれます。
NATURE FIX もそうした1冊。
水や緑がが人の脳に与える影響、例えば記憶や創造性、社交能力など、に関する実験や研究結果をまとめた本だそうです。
新年にページを開くのにふさわしい一冊に思えます。
そういえば、もう10年も前だけれどジェフリー・ディーバーを教えてくれたのもデザイナーの友人だったな。
今年も山梨からリースが届きました!
今年もいろいろな実が入っています。
風船のようなフウセントウワタの実(意外と堅くてしっかりしてます)
ノイバラとトウガラシの赤、センダンの実に松ぼっくり、裏使いのモミの葉もポイントになっています。
ちなみに実家に届けてもらったのはこちら。
深い緑色のグラデーションにホオズキがアクセントカラ―になっています。全体的に落ち着いた感じ。
同じリースでも印象が全然違います。毎年豊かな自然の恵みを楽しませてもらっています。
22日の冬至には、グラムデザインさんにおよばれして、夏至祭以来の懐かしい方々と時間を過ごしました。
なんきん、だいこん、ぎんなん、と「運(ん)」のつくものもたくさんいただきました。
お風呂は柚子湯で。
冬至は一年で最も日照時間が少ないですが、翌日からは少しずつ日が長くなります。太陽が再生される、陰から陽へ、一陽来復のおめでたい日でもあります。
今年も残り少なくなりました。
今年の縁に感謝しつつ、みなさまどうぞ良いお年を。
合羽坂のシェアオフィスには松中食堂さんというユニットがいて、
月に2、3回ランチをお願いできます。
*すごくおいしいんです!
今日は、クリスマス気分+冬至のかぼちゃスープでとてもシーズナルなメニューだったので、
つい写真を。
☆☆☆ メニュー ☆☆☆
かぼちゃのポタージュ
カブのさっぱりマリネ
カラッと鳥唐揚げ
甘酒のフォカッチャ
ほっこり、ゆず茶
クィーンズメドゥ カントリーハウスの田畑の面倒をみてくれていた太郎さんが逝って一年余。
太郎さんの庭になった柿だそうです。
次郎柿ならぬ太郎柿ですね。
あんまりお行儀よく並んでいないところも太郎さんらしい。
今年は遠野を訪れる機会が多くて、四季それぞれに心洗われる風景がありました。
彼の地はますます大切な場所になりつつあります。
馬の山下げのために今月はじめに訪れた遠野は錦秋の景色。
この週末は雪景。
3週間で秋から冬へ。
四方を囲むお山の錦が美しい遠野を5×緑のみんなで訪れました。
クィーンズメドゥ カントリーハウス(QMCH)に滞在し、馬の山下げと里山ユニットづくりをする旅。
QMCHでは5頭のハブリンガーと暮らしていますが、夏の間牝馬3頭は荒川高原で過ごします。
11月、馬たちを引いて13km余りを歩いて里へ下ろすのです。
今回は20人という大勢で山下げしました。
馬との道行きはいつでも特別なものです。
歩くうちに心を通わせ、やがて馬と人がひとつの群れのようになってゆく。
互いにリラックスして、心楽しく、親しみと信頼に満ちた感覚が行き交います。
翌日は、5×緑の里山ユニットを1つずつみんなでつくりました。
手順を丁寧に追いながら、ひとつひとつの作業の意味を確認し、あらためて大切なものを確められたように思います。
薄緑と淡い紫が混じり合ったこの微妙な色合いを楽しめるのは今の季節だけ。
色づきは枝の根元から先へと進みます。
こんな小さなひと枝の「紫前線」にも、秋の兆しをみることができます。
広尾 山種美術館
ここはどこでしょう?
森で藪漕ぎしているわけではありません。
我が家の小さな庭。
久々に愛植物設計会長の山本紀久さんが来てくださって、今日はお庭の剪定です。
それにしても自由に伸び放題な我が家の庭木。
4-5mに伸びたシラカシは2m程度で芯止めする、と山本さん。
「シラカシは大木になるからね。放っておくと大きくなってもいいのかなって思っちゃうからね。
お前は生垣だぞって思い出してもらうんだ」そうです。(笑)
迷いのない手さばきでハサミを入れて行く山本さん。
剪定枝がこんなに
剪定枝の中から適当に選んで、部屋に飾る。
作業の後。
スッキリと手が入って庭らしくなりました。
山本さんに感謝!
仕事の後はいつものように手伝ってくれた友人たちと飲んで語って。ここでも山本さんの独壇場。暑い盛りに1日作業した後にこのパワー。
いやぁ、本当にお元気!
before
after
遠野では農繁期の夏の間、馬を高原で放牧します。
車で馬搬が普通ですが、
クイーンズメドウ・カントリーハウスでは、
荒川高原まで歩いて馬を上げます。
6月のはじめ、馬の山上げに同行しました。
桐の花の咲く山道を行く、13km余りの道行き。
馬と歩くだけでどうしてこんなに心楽しいのか。
彼らの体温が肩先から伝わって来ます。
彼らとの交歓が、閉じられていた回路を開き、
滞っていた何かをほぐしていくのを感じます。
高原に解き放たれて疾走した彼らの本来の野生に心打たれた、
特別な1日でした。
グラム デザイン様
ツワブキの葉は下からのぞくと、こんな風にみえるんですね。
葉裏に光が透けてなんて綺麗なのでしょう。
みなさんが植物に向ける愛情と新鮮な目線にいつも驚かされています。
そして、愛情深い人の元に届けられた植物たちの幸せを思います。
花が咲いたり、実がなったり、植物たちが届けてくれる小さな発見は、
ささやかだけれど確かな幸せにつながっていると、いつも思います。
そうそう、今日、品川のオーナーの方からベランダのヤマザクラになった実で
果実酒をつくったというお知らせをいただきました。
ベランダの森の木や草がみなさんにたくさんのギフトを届けてくれますように。
私たちも、この小さな喜びをゆっくりでもたくさんの方に届けられるようがんばります。
グラム デザインさんのブログはこちらからご覧いただけます。
https://www.gram.co.jp/blog/blog_id1735/
テイカカズラの花が咲きはじめました。
花芽もたくさんついています。
これから6月にかけて一斉に開花し、独特の芳香を放ちます。
幼い頃を思い出すとき、鮮やかに蘇る花がある。
花韮(はなにら)。
遊び場だった河原の土手に、それは、星のような白い花を群れ咲かせていた。
わたしたちは整備された公園ではなく、土手で遊んだ。
そこは子供たちの不思議な冒険や空想の棲み家だった。
花の名前の元になった独特の香気は春の草いきれと相まって、子供だった頃の記憶に深く染みついている。
英名、スプリングスターフラワー。オオアマナと共に「ベツレヘムの星」という呼称があると聞く。
ある日、そのベツレヘムの星が咲く土手の、大きな石の影に美しく光るものを見つけた。
それは、昨日夜空を流れた星たちのひとつだった。
わたしはそれを拾うと、手から星がこぼれ落ちないように、固く固くギュッと握りしめて、家まで駆けて帰った。 早く母に見せたくて息が切れるまで一生懸命走った。
「星を見つけたよ」 母の前で手の平を開くと、星は潰れて錆びた鉄屑になっていた。
あれは星の名を持つあの花が、幼いわたしに見せた夢だったのだろうか。
花韮がいつからか我が家の庭先に咲くようになった。
あの夢を久しぶりに思い出した。
シェアオフィスの前庭にある、里桜の花がほころびはじめました。
植えた覚えはないけれど、どこかから我が家の庭にやってきた草たち。
はびこりすぎると困るので時々とります。
でも、綺麗なのでお風呂に飾ってみました。
旧暦正月、新月の夜。
遠野のクィーンズメドゥ カントリーハウス(QMCH) に平倉の神楽衆を招いて、早池峰神楽を舞ってもらいました。
鶏舞(とりまい)に始まり、松の迎え、諷誦舞(ふうしょうまい)、権現舞の四演目。
松の迎えは正月にしか舞われない珍しい神楽。権現舞は五穀豊穣、無病息災を叶える舞と言われています。
荒舞の中でも最も激しい踊りと言われる諷誦舞は、まさに荒ぶる神が降臨したかのようで、圧巻でした。
権現舞の獅子頭に頭を感でもらって無病息災。
神楽によって人も場も払い清められ、誠に酉年の新年にふさわしいめでたさでした。
平倉の神楽舞は、ユネスコ無形文化遺産に登録されている花巻 大迫の早池峰神楽、 岳(たけ)の流れを汲んで、地元の方々の努力で再興された、と聞きました。
今では遠野郷一の神楽衆と言われています。
QMCHのリビングが舞台に。
外は深い闇。
暖炉の火に神楽の幕が浮かび上がります。
太鼓も笛もその場で奏でられます。
太鼓の孝二さんはおじいさまが、笛の新一さんはお父さまが、その役だったので受け継いだのだそうです。
舞の後は簡単な酒席に。
先ほどまで「荒ぶる神」だった諷誦舞の青年は仮面を取ると、少しシャイなおとなしやかな青年で、そのギャップがまた微笑ましい。
酒席の〆の謡も堂に入り、何から何までかっこいい、のでした。
※写真は清水敬示さん撮影
あんまり可愛いので、マチモノさんから届いた、街の木のカッティングボード ( これは昔世田谷にあった桜の木です ) に並べてみました。
●街の木とカッティングボードのお話はこちら
https://www.5baimidori.com/news/201611-post-137.html
●「マチモノ」さんは、街で伐採される木を使って、家具や生活道具などをつくり、街に戻すーそんな取り組みをしています。
「マチモノ~街の木を活かすものづくりの会」。
http://machimono.web.fc2.com/
●トトロのシュークリーム
「白髭シュークリーム工房」
http://www.shiro-hige.com/
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