恵比寿日和

予感的中

何だかんだといって、もう立春。

心なしか、月も星もうるんできたように見えてくる。

いや、もしかしたら、季節のせいではなく、私の視力がますますあいまいになってきたせいなのかもしれない。

 

犯人は次世代携帯こと、「スマートフォン」。

今、使わないと一生使えなくなる(そんな大げさなものではないらしい)と、意を決して、自分への誕生日プレゼントに購入した(もちろん自分で)。

ギャラクシーという、韓国はサムソン製。

「これが一番ビジネスにもつかえて、どこでもつながる」という、家人の言葉に踊らされて、いそいそ、渋谷のDOCOMOショップに買いに行った...。

お店の人から操作説明を聞いているうちにいやな予感がした。

「本当に使いこなせるのでしょうか??」と私。

「最初はみんなそういうんですよ。あっという間に駆使できますよ!」とお店の人。

そうかな~。私人一倍理解力に欠けるんだけどなあ。まあでも、子供でも使っているんだし。

 

予感は的中した。

まず、タッチの反応が早すぎる。

そんなはずじゃないのにという画面がいつも現れてしまう。私の指のタッチにあわせてゆっくり反応してくれればいいのに、何か無駄に早いのだ。

そのうえ携帯の電話帳が使いにくい。

これまでならワンタッチですんでいたのに、23タッチでないと、必要な人に行きつかない。

私は片手で操作したいのにこうなると、両手が必要になるでないか。

 

最大の不幸は新幹線のEX予約ができないこと!!これはもはや致命的。

仕方がないので、携帯電話を持ち歩き、予約を取る段になって、スマートフォンからFOMAカードを抜き出し、携帯電話に差し替えで、終わったらまた戻すことにした。

「なんてこと?」「こんな不便なことみんなやってるの??」

JR東海に問い合わせても、目下スマートフォン対応はできていないという。

一体誰に訴えればいいのダロウ、こんなことってアリ?。

よく、みんな怒らないもんだわ。

まあ、しかし、分別ある大人がこんなことでひるんでいては、次世代についていけなくなる。

きっとウラ情報もあるに違いない。私が知らないだけかもしれない。そのうちだれかが教えてくれるに違いない。

それまでの間、このひとを嫌いにならないようにと、目が潤むほど一緒に過ごす時間をふやしている。

 

あ~、でもなれたころに、きっとアナログ人種向けの次世代携帯がでてくるんだろうなあ。

ココロの中は、もう一度普通の携帯電話に戻ろうかどうか、揺れている。

 

 

月凍る 万年筆の硬き夜は                結女

 

 

 

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