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2016年11月の記事

街の木を活かす

2016-11-15 (Tue)

街で伐採される木を使って、家具や生活道具などをつくり、街に戻すーそんな取り組みをしている人たちがいます。
「マチモノ~街の木を活かすものづくりの会」。
http://machimono.web.fc2.com/


街では私たちが思う以上に多くの木が伐られゴミになっています。
そんな木を引き取りに行き、製材し、ものをつくる-----製材として商品化され、安定的に供給される材を使うわけではありませんから、苦労も多い。使える部分がほとんどなかったり、狂いが多かったり、それでも街の木を活かすことにこだわっています。

これまでに扱った木は100種類を超えたそうです。
普通は家具にしない種類も多く、試行錯誤の繰り返しであったろうことは容易に想像がつきます。

そんなマチモノに共感して「東京・私の森.jp」が「お気に入りの樹種を選んでカッティングボードを発注する呑み会」を開いてくださったので出かけました!

マチモノの代表の湧口善之さんからスライドを見ながらお話しを聞きました。

校舎の建て替えで伐採されることになったヒマラヤスギは新しい施設で使う木材になり、プラタナスは子供たちと一緒にベンチをつくったそうです。

「捨てずに活かすことを選べば新しい物語がはじまります」
「街の木を負債でなく資産に」と湧口さん。
ますますカッティングボードを選ぶのが楽しくなります。

エノキ、クルミ、ナラ、ニッケイ、ヤマザクラなど。並んだ板から好きな材を選び、デザインを想像しながらカッティングボードの製作をお願いします。
集まった人たちでワイワイ言い合い、湧口さんにも相談しながら、こんな風に木と接することもできるのか!と新鮮でした。

私が選んだのは桜新町にあったヤマザクラの板。
完成まで待つ-----これがまた格別の楽しみでもあります。

製材された街の木。好きな材を選んでカッティングボードを作ってもらいます。
写真は湧口さん。
材.JPG伐られてしまった街の木を材料にしたカッティングボード。クルミ、ナラ、ヤマザクラなど材は色々。
カッティング.JPG木の形を生かしたカッティングボード。お料理が一段と美味しく見える。
カッティングボード.JPG





冬の選択除草のお知らせ ※11月26日から12月3日に変更になりました

2016-11-14 (Mon)

味の素スタジアム・西競技場「みどりの広場」の冬の選択除草が、
12月3日(土)に開かれます。(主催プランタゴ / オフ キャンパス)
 
  造園CPD認定 プログラム
  【ID:4434】2016-11-26 
  「LANDSCAPE ARCHITECTUR OFF CAMPUS PROGRAM 創造的な植栽管理」
  【単位】5.0


「みどりの広場」には、今では稀少な武蔵野の野の花がたくさん植えられており、
それらを残しながら外来種だけを「選択的に」除草します。
今回は、前回採取した種播きもします。

講師は植物調査の専門家、荒井浩司さんです。

空気がひんやりしてきました。
紅葉も進み、落葉が舞う「みどりの広場」も見ごろです。


詳しくはこちらをご覧ください。


参加ご希望の方は5×緑サイトのお問い合わせから「選択除草参加希望」として、
以下をご記載の上、メールでお知らせください。
・お名前
・所属
・メールアドレス



秋の選択除草の様子

IMG_0553s.jpg

IMG_0574s.jpg

ミソハギ.jpg

「5×緑の学校 2016」第4回は建築家の堀部安嗣さん 11/12

2016-11-12 (Sat)

「5×緑の学校 2016」第4回は11月12日(土)、建築家の堀部安嗣さんをお迎えしてお話をうかがいます。

堀部さんは、とりわけ住宅の設計において日本で最も著名な建築家のお一人だと思います。

私が堀部さんの設計した住宅を初めて拝見したのは20年近く前でした。
台所に、そして小さな和室に、切り取られた窓の向こうの景色がとても美しかったことを覚えています。

「5×緑の学校」の今年のテーマを「ひとが風景をつくる、ということ」に決めたとき、どなたか建築家の方のお話を聞きたいと思いました。
最初に堀部さんのお名前が浮かんだのは、あのときの窓外の風景がとても印象深かったからかもしれませんし、「どんな小さな家もかけがいのない風景」という著書(※)の一節に心を動かされていたからかもしれません。
元々学生時代はランドスケープや都市計画、地域計画を学んだという堀部さんのベースにあるものが、堀部さんの建築に現れているように思います。

※「書庫を建てる」 著者 松原隆一郎氏 堀部安嗣氏  /新潮社
http://www.shinchosha.co.jp/book/335291/

 この本の共著者でもある松原さんは、よく「静謐」と評される堀部さんの建築は「極めて『動的』な構造を持っている」と語っています。
そして、そのような設計を可能にするのは堀部さんの世界の捉え方にあるのではないかといい、次のような堀部さんの文章を紹介しています。

 「人を取り巻く世界には二つの世界がある。その世界をあえて言葉に置き換えるなら『世間』と『自然』である。世間は人の感情や営みから成り立つ人間関係の世界。一方自然とは言うまでもなく人の存在以前にすでに在った世界で、世間とは比較にならないほど歴史のある広大で深遠な世界だ。この二つの世界では時間の進み方もその性質も全く異なる。(中略)建築とは本来、世間と自然の二つの世界を行き来して繋ぐものである-----。」
(「建築の居場所」『住宅建築』2009年12月号)

「5×緑の学校 2016」の第1回にお迎えしたランドスケープデザイナー、長谷川浩己さんも風景について同じような観方をされていたと思います。
私はその共通性に少し驚きました。

5×緑が町並みづくりのための材料をご提供させていただいている「里山住宅博 in 神戸」のヴァンガードハウスを堀部さんが手がけられていて、20年ぶりに「堀部建築」に出逢いました。
そんなご縁もあってこの度の講座のお願いをお受けいただいたのではないかと思っております。

里山住宅博 in 神戸
https://kobe-sumai.jp

文 5×緑 宮田生美

■5×緑学校 概要

日時 : 11月12日(土) 14時から17時
          お話しは15時半くらいまで。
          その後、いつものように放課後カフェ  を開きます。
         *お茶をご用意します。お菓子は思い思いにお好きなものを少しお持ちください。

場所 : 新宿区市谷仲之町2-10  合羽坂テラス#2

参加費 : 3000円

定員  : 35名

お申し込みはこちらから。

http://peatix.com/event/203865  


今年の「5×緑の学校」は、これが最後です。

みなさま、ぜひご参加ください!

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