5×緑ニュース
2016年
5×緑(ゴバイミドリ)は、里山と連携して在来の植物で都市に緑を増やす仕事をしています。
都市に緑を増やすには何が必要でしょう。
植物を育てること 設計すること 施工すること メンテナンスすること。
5×緑はその全ての過程に関わります。
とはいえ、その全部を自分たちの手で行うわけではありません。
植物を育てる人、5×緑の緑化ユニットをつくる人、植栽基盤をつくるための金網や土をつくる人、工事をする人、植物の手入れをする人。
私たちの後ろにはたくさんのプロがいて、チームとして緑をつくる仕事に取り組んでくれています。
私たち自身の仕事の多くは、建築やランドスケープの設計者が描く新しい都市(まち)の緑を実現するために技術的なサポートをしたり、図面作成をしたり、見積もりをしたり、工事の準備をしたり、メンテナンスの手配をしたり。
例えば積算担当という部署はありません。一人の人が、設計からそれが実現するまで、なるべくプロジェクトの最初から最後まで、プロジェクトを通して関わります。
日々の仕事は地味で根気のいるものです。
大きな建設現場の施工に携わることもあります。
大勢いるプレイヤーを調整します。時間にも追われます。責任も伴いますし、時に理不尽に思えることにも対応していかねばなりません。
でも、その先に緑に溢れた風景ができる、喜ぶ人がいる、「その先の風景」を観ることができる人が、こうした日々の仕事の中に意味を見いだせる人なのだろうと思います。
設計もしますし、新しいプロダクトの開発もします。
緑についてみんなで考えるセミナーやワークショップの企画や運営、連携している里山の人たちへの支援、環境ビジネスとしての新しい取り組み、みんな大切な仕事です。
遠野の Queens Meadow Country House にワークベースも設けました。
※10月の滞在の様子
https://www.5baimidori.com/news/201610-post-135.html
都市(まち)だけでなく地域と連携することもこれからの私たちの課題です。
とても小さな会社ですが、緑を増やす------その現場にトータルに関わること、新しい可能性を一緒に見つけること、そんなことはできる気がしています。
私たちと一緒に仕事をしてくださる方を募集します。
※ご興味のある方は以下までご連絡ください。
「マチモノ~街の木を活かすものづくりの会」。
http://machimono.web.fc2.com/
街では私たちが思う以上に多くの木が伐られゴミになっています。
そんな木を引き取りに行き、製材し、ものをつくる-----製材として商品化され、安定的に供給される材を使うわけではありませんから、苦労も多い。使える部分がほとんどなかったり、狂いが多かったり、それでも街の木を活かすことにこだわっています。
これまでに扱った木は100種類を超えたそうです。
普通は家具にしない種類も多く、試行錯誤の繰り返しであったろうことは容易に想像がつきます。
そんなマチモノに共感して「東京・私の森.jp」が「お気に入りの樹種を選んでカッティングボードを発注する呑み会」を開いてくださったので出かけました!
マチモノの代表の湧口善之さんからスライドを見ながらお話しを聞きました。
校舎の建て替えで伐採されることになったヒマラヤスギは新しい施設で使う木材になり、プラタナスは子供たちと一緒にベンチをつくったそうです。
「捨てずに活かすことを選べば新しい物語がはじまります」
「街の木を負債でなく資産に」と湧口さん。
ますますカッティングボードを選ぶのが楽しくなります。
エノキ、クルミ、ナラ、ニッケイ、ヤマザクラなど。並んだ板から好きな材を選び、デザインを想像しながらカッティングボードの製作をお願いします。
集まった人たちでワイワイ言い合い、湧口さんにも相談しながら、こんな風に木と接することもできるのか!と新鮮でした。
私が選んだのは桜新町にあったヤマザクラの板。
完成まで待つ-----これがまた格別の楽しみでもあります。
製材された街の木。好きな材を選んでカッティングボードを作ってもらいます。
写真は湧口さん。
伐られてしまった街の木を材料にしたカッティングボード。クルミ、ナラ、ヤマザクラなど材は色々。
木の形を生かしたカッティングボード。お料理が一段と美味しく見える。
講師は植物調査の専門家、荒井浩司さんです。
「5×緑の学校 2016」第4回は11月12日(土)、建築家の堀部安嗣さんをお迎えしてお話をうかがいます。
堀部さんは、とりわけ住宅の設計において日本で最も著名な建築家のお一人だと思います。
私が堀部さんの設計した住宅を初めて拝見したのは20年近く前でした。
台所に、そして小さな和室に、切り取られた窓の向こうの景色がとても美しかったことを覚えています。
「5×緑の学校」の今年のテーマを「ひとが風景をつくる、ということ」に決めたとき、どなたか建築家の方のお話を聞きたいと思いました。
最初に堀部さんのお名前が浮かんだのは、あのときの窓外の風景がとても印象深かったからかもしれませんし、「どんな小さな家もかけがいのない風景」という著書(※)の一節に心を動かされていたからかもしれません。
元々学生時代はランドスケープや都市計画、地域計画を学んだという堀部さんのベースにあるものが、堀部さんの建築に現れているように思います。
※「書庫を建てる」 著者 松原隆一郎氏 堀部安嗣氏 /新潮社
http://www.shinchosha.co.jp/book/335291/
この本の共著者でもある松原さんは、よく「静謐」と評される堀部さんの建築は「極めて『動的』な構造を持っている」と語っています。
そして、そのような設計を可能にするのは堀部さんの世界の捉え方にあるのではないかといい、次のような堀部さんの文章を紹介しています。
「人を取り巻く世界には二つの世界がある。その世界をあえて言葉に置き換えるなら『世間』と『自然』である。世間は人の感情や営みから成り立つ人間関係の世界。一方自然とは言うまでもなく人の存在以前にすでに在った世界で、世間とは比較にならないほど歴史のある広大で深遠な世界だ。この二つの世界では時間の進み方もその性質も全く異なる。(中略)建築とは本来、世間と自然の二つの世界を行き来して繋ぐものである-----。」
(「建築の居場所」『住宅建築』2009年12月号)
「5×緑の学校 2016」の第1回にお迎えしたランドスケープデザイナー、長谷川浩己さんも風景について同じような観方をされていたと思います。
私はその共通性に少し驚きました。
5×緑が町並みづくりのための材料をご提供させていただいている「里山住宅博 in 神戸」のヴァンガードハウスを堀部さんが手がけられていて、20年ぶりに「堀部建築」に出逢いました。
そんなご縁もあってこの度の講座のお願いをお受けいただいたのではないかと思っております。
里山住宅博 in 神戸
https://kobe-sumai.jp
文 5×緑 宮田生美
■5×緑学校 概要
日時 : 11月12日(土) 14時から17時
お話しは15時半くらいまで。
その後、いつものように放課後カフェ を開きます。
*お茶をご用意します。お菓子は思い思いにお好きなものを少しお持ちください。
場所 : 新宿区市谷仲之町2-10 合羽坂テラス#2
参加費 : 3000円
定員 : 35名
お申し込みはこちらから。
http://peatix.com/event/203865
今年の「5×緑の学校」は、これが最後です。
みなさま、ぜひご参加ください!
久しぶりに5×緑のみんなで遠野のQueens Meadow Country House を訪れました。
天高く馬肥ゆる秋。空気は澄んで美しく、荒川高原で馬たちに囲まれてランチしました。
紅葉が燃えるようで、錦秋の遠野を心から楽しみました。
馬の放牧されている荒川高原へ、ランチボックスを持って。
馬たちに囲まれてお昼ごはん
何食べてるのー?
高原で馬たちと過ごす。空気は透明で静かに時間が流れていく
QMCHで飼育するハフリンガー種
山は錦 空も秋色
はせがけの新米が天日に輝く ひとの営みが風景になる
ドマリュウムの暖炉には薪が燃えて
ベッドルームは林に囲まれ。時折り樹間に馬の姿が見える
朝食。食事は野菜と果物をたっぷりと。
アオゲラ ホール。冬の準備が進む
在来種を残して外来種を選択的に除草する作業も今年は4年目。
除草対象の外来種は随分姿を消し、エノコログサやメヒシバが地面を被いつつあり、イヌタデやツユクサも増えました。
今回は除草だけでなく、種の採取も行いました。
花が枯れた後の実に思わね美しさを発見したり、花の姿を思い起こさせる形にあらためて気づいたり。
夏の名残りの花と秋の訪れを告げる実と。そんな季節の変わり目を感じながら作業に勤しみました。
オトギリソウ、カワラナデシコ、キキョウ、オミナエシ、ワレモコウ、クルマバナ
果実の中の種。野の花のミックスシード。紙に包んで保存し春先に蒔きます。
チカラシバはこんなに大きな株に。
夏の作業の時は広場を包んでいた蝉の声はすっかり影を潜め、気づくと草むらから蟋蟀の声が
聞こえてきます。
園内を滑空する蜻蛉も見かけました。
「みどりの広場」には、今では稀少な武蔵野の野の花がたくさん植えられており、
講師は植物調査の専門家、荒井浩司さんです。
「みどりの広場」には、今では稀少な武蔵野の野の花がたくさん植えられており、それらを残しながら外来種だけを「選択的に」除草します。
いつものように講師は植物調査の専門家、荒井浩司さんです。
夏の盛りですが、野の花の愛らしさが暑さを忘れさせてくれます。
参加ご希望の方は5×緑サイトのお問い合わせから「選択除草参加希望」として、
以下をご記載の上、メールでお知らせください。
・お名前
・所属
・メールアドレス
昨年の選択除草の様子
進んでいます。
「里山住宅博」は、神戸市北区の「神戸リサーチパーク上津台」内の斜面地に面した約4ha(内、里山トラスト部分は2.7ha)に住宅を開発するもので、全62区画が予定されています。
複数の工務店が、協働して住宅を建設し、6ヶ月間の「里山博」終了後は、「上津台・百年集落街区」として住宅地になります。
住宅は工務店それぞれの設計ですが、外構は統一した仕様となっています。
この緑の外構計画や「里山トラスト」と呼ばれる斜面地の利用計画をランドスケープ・デザイナーの
田瀬理夫さん(プランタゴ)+林恵理子さん(リュースニング)が手がけています。
バラバラに細切れにされた外構は「街並み」を生み出しません。
緑が家々をつなぎ、木立がゆるやかに外との緩衝スペースをつくります。
窓からは季節の移ろいを写す草木が心を和ませます。
ブロックやコンクリートで固められた「エクステリア」ではなく、フェンスも門扉も門柱も
その土地の植物と石でつくります。
植物には人と人のコミュニケーションを媒介する力があります。
緑が連なるだけでなく、住む人同士の会話や子供たちが自然と触れ合う場が生まれ、コミュニティもまた豊かに育っていくことでしょう。
ブロックやコンクリートではなく、この土地の植物と石を使って。緑が家々を繋いでいく。
フェンス、門扉、門柱(ポスト インターフォン、ランプ内蔵)、宅地の高低を整理する土留、階段
などの「アースワーク」用の金網資材を5×緑が提供している。
統一した仕様でありながら、各戸に合わせて庭がデザインされている。
こうした柔軟性に対応できるのも金網の特徴。
モデルハウスの一つを建築家の堀部泰嗣さんが手がけている。
「これからの家」と名付けられた。
ダイニングからは庭が、リビングの大きな開口からは里山の緑が広がる。(これからの家)
床の高さと同じレベルで伸びる庭。芝地の一画には小さな池を設けて。(これからの家)
斜面地の里山は街区居住者の共有持分。5種類の果樹を植え、散歩道を設けた。
斜面地にも5×緑の斜面地用金網階段が使われている。
池袋の小中連携校の校庭の縁(ふち)を彩る緑が完成しました。
校庭と歩道との間の境界の立ち上がりを植物でつくるもので、5×緑の「そくめんみどり」の工法が活用されています。
道路の勾配に合わせて約 84 m連続しています。
校庭からこぼれる大きな木陰とあいまって、道行く人がふと子供たちの姿に目がいくような優しい「境界」になるとよいと思います。
※ランドスケープ設計 オンサイト計画設計事務所
学校の中には田んぼやビオトープもつくられ、里山の畦や林床の植生を再現する植生マットが
使われています。5×緑の里山ネットワーク、馬頭の森からも植物を提供していただきました。
植物の種が広がって、年を経るごとに次第に全体に馴染んでいくことと思います。
お隣のベランダを気にしなくていいように、後ろには少し背の高い常緑、シラカシ、アラカシ、シロダモ、ソヨゴなど、手前には季節感のあるとりどりの草木をたくさん。
ヤマザクラにウリハダカエデ、ウグイスカグラ、イタヤカエデ、ホトトギス、チゴユリ、オミナエシなどなど60種類以上がベランダに並びました。
風を受けるとそよそよと涼しげです。
そんな森大好き! のグラムデザインさんが「都会でも、もっと森を楽しみましょう」と、18日に「夏至祭」を開きました。
部屋中にヒノキやスギ、ホオバを飾り、森の香りに包まれながら、クリスタルボウルの演奏を聞いたり、木林文庫さんの「樹と言葉」の中の一節の朗読に耳を傾けたり。
森好きたちが集まってわいわいと夜更けまで時を過ごしました。
ベランダの「里山ユニット」の間にはソーラーランタンを灯して。
「みどりの広場」には、今では稀少な武蔵野の野の花がたくさん植えられており、それらを残しながら外来種だけを「選択的に」除草します。
いつものように講師は植物調査の専門家、荒井浩司さんです。
毎回、初参加の方がいらっしゃいますが、荒井さんが丁寧に植物の見分け方を教えてくださいますのでぜひご参加ください!
初夏の花々も咲く頃です。
詳しくはこちらをご覧ください。
OFF CAMPUS 36回20160604.pdf
参加ご希望の方は5×緑サイトのお問い合わせから「選択除草参加希望」として、
以下をご記載の上、メールでお知らせください。
・お名前
・所属
・メールアドレス
昨年の選択除草の様子
このコンテストは、地球温暖化防止や自然保護、3Rなどの優れた取り組みを表彰するもので、
5×緑は、「都市に緑が健全に育つことのできる緑化システムを構築し、日本在来の植物で都市に
緑を増やす事業を行っている。都市のヒートアイランドの緩和や生物多様性に効果を発揮している。
また、栃木の里山と協働し、林床を管理して再生された植物を活用することで、里山の植生を守る
活動にもつなげている」ことが評価されました。
3月12日にエコギャラリー新宿で表彰式が行われ、吉住区長から表彰状を授与されました。
また、3月22日に新宿区役所にて第45回新宿区エコ事業者連絡会の事例発表会が開かれ、
5×緑の取り組みを報告しました。
先日、里山ユニットをお納めした先からこのような質問がありました。
「テイカカズラはよく花が咲かないという方があります。
たとえば、葉を何枚以上つけないと咲かない、日陰だと咲かない、など
花を咲かせる条件などあれば教えてください。」
最近では、主にグランドカバー用に育苗されたテイカカズラで花の咲かないものが市場に出ているようです。
お送りした里山ユニットのテイカカズラは、もちろん花の咲くものです。
花つきについて、いつも里山ユニットを製作していただいている矢澤ナーセリーさんにお尋ねしたところ、こんな答えが返ってきました。
植物の種子は、親木の近くで発芽すると、親木に付いている病虫害の被害を受けやすいので、
なるべく親から離れた場所で発芽しようとして、遠くに種子をたどり着かせる戦略を持っています。
自力で遠くへ飛ぶようになっていたり、動物や鳥に運んでもらうようになっていたり、風で飛んでいくようになっていたり。
そんな中、テイカカズラは風で種子を遠くに運ぶ戦略を持っています。(種子に綿毛が付いているので分かります)
そのため、種子が遠くに飛ばされる条件が整うとよく咲くようになります。
具体的には、ツルが絡まって登っていったり、立ち上がり気味になると風を受けやすくなるので、よく咲きます。
逆に地べたを這うように伸びていると、風を受けにくいので咲きにくくなるようです。
地べたを這っているものを絡ませて登らせるとよく咲くようになったりします。
葉の数や日照条件ではなく、風を受けやすいようにして上げるのが花を咲かせるコツです。
なるほどー。植物それぞれに子孫を残すための「戦略」があるというわけです。
テイカカズラの「戦略」について、先の質問をいただいた先にお伝えすると「植物って面白いですね!」と喜んでくださいました。
矢澤さんから更に補足の説明がありました。それによると
テイカカズラが鞘を割って種子を飛ばすのは12月に入ってからです
これは私の推理ですが(多分間違いないです)、12月になると下草がほとんど枯れるので、
この時期に種子を飛ばすと地面にたどり着く確率が高くなるからだと思います。
秋、まだ下草が枯れていない時だと地面にたどり着けず乾燥して発芽しにくくなる心配があるから、
冬の時期を選んで種子を散布しているのだと思います。
昨年は6月から10月まで「5×緑の学校」の第1弾の企画として「田瀬理夫のランドスケープ Design details & Theory」全5回を開きました。
たくさんの方にご参加いただき、ありがとうございました。
5回を通して聞き手を務めてくださった西村佳哲さんから、「田瀬さんの講座の番外編をしましょう!」という素敵なご提案をいただきました。
「番外編」のテーマは「デザインという行為の前のお話」。
仕事の背景にはその人が「日々どのように暮らし、食べ、周囲の物事を見たり感じているか、小さなことの積み重ねがある」と言う西村さんが聞き手になって、田瀬さんにお話をしていただきます。
【田瀬理夫さんと、デザインの前の話 全1回】
話し手:田瀬理夫(造園家、プランタゴ代表)
聞き手:西村佳哲(『ひとの居場所をつくる』著者、リビングワールド代表)
■日時 : 2月13日(土) 15時~18時
※18時から お菓子持ち寄りのお茶会を開きます。
■場所 : 新宿区市ヶ谷仲之町2-10 合羽坂テラス#2
■参加費 : 3500円
■お申し込みと詳しい内容はこちらからどうぞ
http://peatix.com/event/142220
※「5×緑の学校」は第2弾の企画を準備中です。
第1回は4月9日。ゲストスピーカーにstudio on siteの長谷川浩己さんをお迎えします。
第8回恵比寿映像祭「動いている庭」が2月11日から恵比寿ガーデンプレイス周辺施設で開かれます。
フランスの庭師で「動いている庭」の著者、ジル・クレマン氏のドキュメンタリーも上映されます。
http://www.yebizo.com/common/pressrelease/pdf/151021_Yebizo_press.pdf
2月13日に「5×緑の学校」番外編 「田瀬理夫さんと、デザインの前の話 全1回」(聞き手 西村佳哲さん) が開かれます。
田瀬さんの講座の前に、あの天然酵母のパンの「ルヴァン」の甲田幹夫さんの公開インタビューが行われることになりました。
ルヴァンのパンのランチも楽しめます!
田瀬さんのインタビューを元にした「ひとの居場所をつくる」の著者である西村さんは、10年前に「自分の仕事をつくる」(ちくま文庫)を上梓されています。
甲田さんは、その本の中に登場なさっています。
西村さんは甲田さんのことをこんな風に紹介しています。
少し長くなりますが、引用させていただきます。
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彼らが焼いたパンには、他では得られない満足感がある。口
にすると、自分がなにかによって満たされた気持ちになる。
ミヒャエル・エンデは、仕事に対する愛はないが頭はいい、
そんな人々がつくり出す社会を「機能は完ぺきだけど、本質をま
ったく欠いた世界」という言葉で表現した。このパン屋にはそ
の逆のたぐいの仕事があるように思う。彼らのつくるパンはと
ても人間的で、エンデが語ろうとしている「本質的なもの」が、
みっしりと詰まっている気がしてならない。「ほらこれです」
と取り出して見せることは出来ないのだが、あのパンには、い
ったい何が入っているのだろう。それはどんな働き方の中で込
められているのか。
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ランドスケープとパンづくり。職種は違っても、田瀬さんと甲田さんの間で響き合うところが多いのでは、と思います。
「ルヴァン」は、東京の富ヶ谷と長野の上田にお店がありますが、5×緑の周りにもファンがたくさんいます。そんなパンを味わえる貴重な機会。ぜひ!
▪️日時 2月13日(土)
11:00 ~ 14:00
▪️新宿区市谷仲ノ町2-10 合羽坂テラス#2
▪️参加費 パンの軽食付き 4000円
▪️詳しい内容とお申し込みはこちら
http://peatix.com/event/143967
▪️「田瀬理夫さんと、デザインの前の話 全1回」
詳しい情報とお申し込みはこちらから。
http://peatix.com/event/142220
オフィスの里山ユニットに、蕗の薹が顔をのぞかせました。
立春の声が聞こえるこの時期になると思い出す歌があります。
花をのみ待つらむ人に山里の雪間の草の春をみせばや
雪間の草には、きっと蕗の薹もあったことでしょう。
雪の下から青々とした蕾を覗かせるこの草に、昔の人は生命力の寿ぎを見たのではないでしょうか。
「春」とは、生命が「張る」という意味だと聞いたことがあります。
草木や鳥や虫たちが生命を躍動はじめる春。
蕗の薹は、そんな春の先触れです。
早めに摘んで、天ぷらにしたり、蕗味噌にしたり。
※ご案内していました以下のイベントは残席1となりました。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
昨年は6月から10月まで「5×緑の学校」の第1弾の企画として「田瀬理夫のランドスケープ Design details &
Theory」全5回を開きました。
たくさんの方にご参加いただき、ありがとうございました。
5回を通して聞き手を務めてくださった西村佳哲さんから、「田瀬さんの講座の番外編をしましょう!」という素敵なご提案をいただきました。
「番外編」のテーマは「デザインという行為の前のお話」。
仕事の背景にはその人が「日々どのように暮らし、食べ、周囲の物事を見たり感じているか、小さなことの積み重ねがある」と言う西村さんが聞き手になって、田瀬さんにお話をしていただきます。
【田瀬理夫さんと、デザインの前の話 全1回】
話し手:田瀬理夫(造園家、プランタゴ代表)
聞き手:西村佳哲(『ひとの居場所をつくる』著者、リビングワールド代表)
■日時 : 2月13日(土)
15時~18時
※18時から お菓子持ち寄りのお茶会を開きます。
■場所 : 新宿区市ヶ谷仲之町2-10 合羽坂テラス#2
■参加費 : 3500円
■お申し込みと詳しい内容はこちらからどうぞ
http://peatix.com/event/142220
※「5×緑の学校」は第2弾の企画を準備中です。
第1回は4月9日。ゲストスピーカーにstudio on siteの長谷川浩己さんをお迎えします。
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