2013年2月の記事
バイオネスト
2013-02-21 (Thu)
植物を植えると、どうしても剪定が必要になります。
剪定をすると剪定枝や落ち葉がゴミになります。
剪定枝を外に搬出して処分するには費用もかかり、コスト的にも環境的にも好ましくありません。
場内で処分できればそれにこしたことはなく、堆肥になれば一石二鳥です。
それを叶える方法として考え出されたのが「バイオネスト」です。
剪定して出た枝を太いものから順番に、鳥の巣をつくるように丸く編みこむように組んでいきます。
はみ出た枝はカットし、細い枝や落ち葉、草刈り後の草類は、組んだ枝の中に中高く積み上げます。
中の落ち葉や草はやがて分解して堆肥となり、周りの木々に戻すことができます。
昔から日本にある、「落葉帰根」の考え方です。
武蔵野の森スポーツ施設の味の素スタジアム西競技場でも、この方法を使い、場内で出た剪定枝をなるべく外に出すことなく処理しています。
「バイオネスト」は景観にも溶け込み、修景的にも効果的です。
味の素スタジアム 西競技場の「バイオネスト」
周りの景色にも溶け込んでいる。
「バイオネスト」は、造園家の山本紀久氏の著作「造園植栽術」の中にも「生態芸術の堆肥置き場」として紹介されています。(p191)
句集『松山ミクロン』のご案内
2013-02-14 (Thu)
「ああ、いい句集だ」
作者の師である河内静魚氏の愛情あふれる前書きを出発点に、ひとつひとつの句に遊んで、作者自身の後書きへ。良質で、滋味豊かな日本料理を味わった後のような満足感が広がった。
5×緑の滝本英子さんが句集を上梓した。
滝本さんの句の世界は、時空を超えて想像力を解き放ってくれる。
「どの句が一番好きかな」と思って読むと、えもいわれず楽しい。
美しい日本の季節の種々を、これほど豊かに味わえるものはないだろう。
5×緑のテーマは「都市(まち)に季節をとりもどそう」。
それは、季節がうつろうことで生まれた日本の自然観や情感を、
そして生活の知恵を、植物を通して伝えたい、という願いを表わしている。
だから、なおさら私たちにとって滝本さんが句集を出したことの意味は大きい。
句集の題名は「松山ミクロン」という。(文學の森文庫)
ご希望のむきは、5×緑にご一報いただければお分けする。