2011年6月の記事
里山ユニットと施工を組み合わせた小さな庭
2011-06-28 (Tue)
さいたま市浦和区。
別所沼公園にほど近い、閑静な住宅街におすまいのKご夫妻。
3階建の住宅を購入後、手つかずだったお庭を四季を通じてさりげない
野の花が楽しめるような
お庭にしたいと、とご依頼をいただきました。
普段使っていない、道路に面したコンクリートの駐車スペースと奥の地面の部分
が今回の緑化の対象区画。
手前の駐車場スペースには里山ユニットを並べ、奥の地植え部分につなげることに
よって、つながりのある奥行き感のあるお庭とすることが、テーマの一つでした。
植栽のハイライトはご夫妻がお好きな、紅白の梅2本(白加賀)(紅千鳥)。
春まっさきに可憐な花をつけ、花が終わると実も楽しめるとあって、「春の楽しみが一気
に倍増される」こと間違いありません。
工事は梅雨の合間を縫って一日で終了。
短時間でのあまりの様変わりに
「マジックだ」(笑)
を連発いただきました。
梅のほかに、イロハモミジアマチャ、シラカシ、アラカシ、シロダモの樹木の足元には
ジンチョウゲ、ハギ、ツワブキ、コゴメウツギ、アセビ、ガクアジサイ、ムラサキシノブ
などなど。
完成後、ご近所さまからの評判も上々で野趣に富んだ折々の花々を今から心待ちにされて
いらっしゃいました。
BEFORE
AFTER
里山ユニット
紅白の梅の木、紅千鳥と白加賀の見分け方は、幹の断面の色で判別するそうです。
↑上の写真は断面が赤いので紅千鳥だとわかります。
↓下の写真は断面に色が付いていないので白加賀だとわかります。
水場も新しく、アマチャが添えられています。
オオタカのヒナに出逢う
2011-06-15 (Wed)
オオタカのヒナに出逢えた。
6月11日、5月に続いてオオタカ保護基金の活動フィールドを巡った。
途中、オオタカの営巣地をご案内いただいたのである。
オオタカの棲む自然環境の研究と保護に長年取り組まれてきたオオタカ保護基金と、里山の保全と都市緑化をリンクさせた5×緑とで連携することを目的に、市貝、真岡に続いて那須を訪れた時のことである。
午前中は、オオタカ保護基金主催の観察会に参加させていただいた。
オオタカ保護基金が所有するトラスト地と周辺の国有林をまわった。
ヤマガラ キビタキ サンコウチョウ センダイムシクイ・・・と鳥の聞きなしをしながら森を巡る。
途中、サンコウチョウの尾の長い独特の鳥影を見たような。。。
どの野鳥もそうだが、サンコウチョウのような夏鳥も最近めっきり数が減ったという。
一雨毎に緑が深くなる季節。
森の匂いが心地いい。
高木のアカマツの下に亜高木の広葉樹の広がる森。
オオタカはこの間の空間を飛ぶそうで、伐採を免れた那須のアカマツの森は、オオタカにとって格好の生活環境となっているのだそうだ。
しかしながら、那須の平地部では多くのアカマツがマツクイムシの被害に遇い、枯れている。
このため、オオタカ保護基金の遠藤さんたちは、次の世代のオオタカの営巣環境をつくるために、松林づくりに取り組んでいる。
色々やってみて、天然更新が一番いい、とか。
雑草の中から、ようやく頭を出したマツの実生苗。
(わかりにくいですが、雑草の海の中にちょっとだけ頭を出しているのがソレです)
4〜5年成長した苗。
母樹を残し、種から苗が育つのを気長に待つ。
ここまでくれば大丈夫。
最初はこんなにかよわい苗。
「こんなんで、本当に周りの雑草に勝てるのか、と心配した」と遠藤さん。
でも、立派に育つんですね。
オオタカのヒナたちも、まだふわふわの毛に包まれたいたいけな赤ちゃんでした。
松のようにすくすくと育って.無事巣立つことを願うばかりです。