恵比寿日和

春を食す

田芹が手に入ったので、湯豆腐にいれてみた。

芹は春の七草の一番に名前があがる野草で、独特の苦みや芳香が、春の芽吹きを感じさせる。

日本人が、春のはじめに草を摘んで食すのは、春の生命力を体内に取りこみたいと願ったからだろう。

でも、スーパーでみかける綺麗に揃った芹のバックは、そんな<思い>からは遠い。
苦みやえぐみも少なくて、味も平板な気がする。

野草や山菜に限らず、今はどの野菜も果物も味が淡泊で香りも薄い。
そこからは、はじけるような生命力は感じられないから、いきおい春の力を身体に取り込もうなどという感覚もなくなってしまうのだろう。
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